今回の改革と過(guò)去４０年で行われた７回の機(jī)構(gòu)改革とは同じ流れをくんでいる。過(guò)去４０年のうち、前半２０年の改革は、主にいかにして國(guó)務(wù)院機(jī)構(gòu)の數(shù)を減らし、その上でさらに政府職能を転換するかに関心を寄せていた。後半２０年の改革は、國(guó)務(wù)院傘下機(jī)構(gòu)の數(shù)を削減し、さらに政府職能を転換するかに関心を寄せるだけでなく、市場(chǎng)経済が比較的十分に発展している中で、いかにして政府の職能枠組みを確定するかがより重要となった。

新世紀(jì)に入ってからの最初の１０年においては、政府職能枠組みは経済調(diào)整、市場(chǎng)監(jiān)督管理、社會(huì)管理、公共サービスだと確定されていた。當(dāng)時(shí)の重點(diǎn)は、いかにして経済調(diào)整部門を合理的に配置するか、いかにして工業(yè)と情報(bào)化、交通運(yùn)輸業(yè)界の管理體制を統(tǒng)合?整備するか、いかにして民生改善を重點(diǎn)として社會(huì)管理と公共サービス部門を強(qiáng)化?統(tǒng)合するかであった。次の１０年は生態(tài)環(huán)境がますます重要になり、現(xiàn)在ではすでに國(guó)務(wù)院職能枠組みの五大職能の１つになっている。そのため、２００８年機(jī)構(gòu)改革の際、環(huán)境保護(hù)総局を環(huán)境保護(hù)部に昇格させた。今回は生態(tài)職能についても環(huán)境保護(hù)部に組み入れ、生態(tài)環(huán)境保護(hù)の大部門體制を?qū)g現(xiàn)した。

當(dāng)然、機(jī)構(gòu)改革は改革の全面的深化の一部に過(guò)ぎず、もしくは機(jī)構(gòu)改革は一部特定分野の改革を深化させる重要な出発點(diǎn)でしかない。例えば新設(shè)された生態(tài)環(huán)境部について言うと、元環(huán)境保護(hù)部、國(guó)家発展改革委員會(huì)の気候変動(dòng)対応と汚染物質(zhì)排出量削減、國(guó)土資源部の地下水汚染防止、水利部の水機(jī)能區(qū)畫(huà)作成、農(nóng)業(yè)部の農(nóng)業(yè)非特定汚染源負(fù)荷対策、海洋局の海洋環(huán)境保護(hù)、「南水北調(diào)」環(huán)境保護(hù)など多くの職能を統(tǒng)合したもので、確かに大生態(tài)環(huán)境を?qū)g現(xiàn)した。この改革はたやすいものではなかったはずだ。なぜなら、過(guò)去と比べて環(huán)境保護(hù)を強(qiáng)調(diào)するようになり、現(xiàn)在では環(huán)境保護(hù)の強(qiáng)調(diào)だけでなく生態(tài)文明にも注目し、環(huán)境自體に注目するようになったという理念の変化を體現(xiàn)しているだけでなく、各部門に分散していた職能を集中させたからだ。過(guò)去、環(huán)境保護(hù)局は環(huán)境保護(hù)総局に昇格し、さらに環(huán)境保護(hù)部へと昇格した。等級(jí)は上がったが、実際にはその職能規(guī)模、環(huán)境保護(hù)の手段は実質(zhì)的には引き上げられていない。そのため環(huán)境ガバナンス體系構(gòu)築とガバナンス能力レベルの向上は多くの面で障害に直面している。今回生態(tài)環(huán)境部が新設(shè)されたことで、これらの問(wèn)題は徐々に解決に向かい、中國(guó)の生態(tài)環(huán)境ガバナンス體系構(gòu)築とガバナンス能力レベルが実質(zhì)的に向上するに違いない。

國(guó)務(wù)院機(jī)構(gòu)改革は、政府ガバナンス體系構(gòu)築とガバナンス能力レベル向上の重要措置である。今回の改革は機(jī)構(gòu)再編と職能統(tǒng)合にかなり力を入れており、長(zhǎng)年にわたって解決しようとしてもできなかった問(wèn)題が解決された。ただ、今回の機(jī)構(gòu)改革は大きな困難に直面するだろう。これほど多くの機(jī)構(gòu)と職能を調(diào)整して、改革は順調(diào)にいくのか？適応するまでに大きな障害にぶつからないか？

今回の改革は非常に力の入ったもので、有効な措置が打たれており、所期の目標(biāo)を達(dá)成できるはずだ。今回の政府機(jī)構(gòu)改革は、政府機(jī)構(gòu)改革であるだけでなく、黨と國(guó)の機(jī)構(gòu)システム改革の一部だからだ。黨と國(guó)のガバナンス體系とガバナンスレベルが全體的に向上している狀況下では、これまで大きな障害だと考えられていたものも、今回は障害にはならないはずだ。今回の機(jī)構(gòu)改革を通じて、政府の職能體系はさらに整備され、機(jī)構(gòu)と職能の整合度はますますシームレスになり、過(guò)去に存在したような多くの部門が同一の管理に関わったり、それぞれが勝手にふるまったりする問(wèn)題、機(jī)構(gòu)が部門利益のせいで協(xié)力しないといった問(wèn)題は徐々に解決されていくに違いない。

（毛壽竜 中國(guó)人民大學(xué)公共政策研究院執(zhí)行院長(zhǎng)）

「北京週報(bào)日本語(yǔ)版」2018年3月14日